1 資料の内容

本資料は,新学習指導要領に基づく算数科・数学科に関わる次の二つの内容の一覧表です。
なお,高等学校については,数学I・II・IIIを掲載しています。

  • 小学校算数科・中学校数学科・高等学校数学科の「教科の目標」が比較できる一覧表
  • 小学校算数科・中学校数学科の「学年の目標」,高等学校数学科の「科目の目標」が比較できる一覧表

新学習指導要領は,平成32年度以降順次施行・実施されます。

  • 新小学校学習指導要領は,平成32年4月1日から
  • 新中学校学習指導要領は,平成33年4月1日から

また,新高等学校学習指導要領は,平成34年度から年次進行で学習指導要領に基づく教育課程が編成・実施されます。

これらの学習指導要領は,「何ができるようになるか」を明確化にし,「学びの地図」としての役割をもっています。

具体的には,子供たちに育む「生きる力」を資質・能力として具体化し,「何のために学ぶのか」という学習の意義を共有しながら,授業の創意工夫や教科書等の教材の改善を引き出していけるよう,各教科等の目標及び内容を,

  1. 知識及び技能,
  2. 思考力,判断力,表現力等,
  3. 学びに向かう力,人間性等

の三つの柱で再整理しています。

【新教科等の目標の構造】学習指導要領における「教科等の目標」の構造はこのようになっている

【新旧学年の目標の比較】再整理された算数科の学年目標



このことから,本資料は,算数科・数学科における学年及び学校段階の目標の系統を分かりやすくするため,小学校,中学校,高等学校の算数・数学科の指導目標を縦に並べ比較しやすいよう一覧表にまとめています。

なお,下の一覧表の隠れた部分は,横にスクロールすると閲覧できます。

2 算数科・数学科「教科の目標」

柱書 知識・技能 思考力・判断力・表現力等 学びに向かう力・人間性等
小学校 数学的な見方・考え方を働かせ,数学的活動を通して,数学的に考える資質・能力を次のとおり育成することを目指す。 (1) 数量や図形などについての基礎的・基本的な概念や性質などを理解するとともに,日常の事象を数理的に処理する技能を身に付けるようにする。 (2) 日常の事象を数理的に捉え見通しをもち筋道を立てて考察する力,基礎的・基本的な数量や図形の性質などを見いだし統合的・発展的に考察する力, 数学的な表現を用いて事象を簡潔・明瞭・的確に表したり目的に応じて柔軟に表したりする力を養う。 (3) 数学的活動の楽しさや数学のよさに気付き,学習を振り返ってよりよく問題解決しようとする態度,算数で学んだことを生活や学習に活用しようとする態度を養う。
中学校 数学的な見方・考え方を働かせ,数学的活動を通して,数学的に考える資質・能力を次のとおり育成することを目指す。 (1) 数量や図形などについての基礎的な概念や原理・法則などを理解するとともに,事象を数学化したり,数学的に解釈したり,数学的に表現・処理したりする技能を身に付けるようにする。 (2) 数学を活用して事象を論理的に考察する力,数量や図形などの性質を見いだし統合的・発展的に考察する力,数学的な表現を用いて事象を簡潔・明瞭・的確に表現する力を養う。 (3) 数学的活動の楽しさや数学のよさを実感して粘り強く考え,数学を生活や学習に生かそうとする態度,問題解決の過程を振り返って評価・改善しようとする態度を養う。
高等学校 数学的な見方・考え方を働かせ,数学的活動を通して,数学的に考える資質・能力を次のとおり育成することを目指す。 (1) 数学における基本的な概念や原理・法則を体系的に理解するとともに,事象を数学化したり,数学的に解釈したり,数学的に表現・処理したりする技能を身に付けるようにする。 (2) 数学を活用して事象を論理的に考察する力,事象の本質や他の事象との関係を認識し統合的・発展的に考察する力,数学的な表現を用いて事象を簡潔・明瞭・的確に表現する力を養う。 (3) 数学のよさを認識し積極的に数学を活用しようとする態度,粘り強く考え数学的論拠に基づいて判断しようとする態度,問題解決の過程を振り返って考察を深めたり,評価・改善したりしようとする態度や創造性の基礎を養う。

3 小・中学校「学年の目標」・高等学校「科目の目標」

小学校 知識・技能 思考力・判断力・表現力等 学びに向かう力・人間性等
第1学年 数の概念とその表し方及び計算の意味を理解し,量,図形及び数量の関係についての理解の基礎となる経験を重ね,数量や図形についての感覚を豊かにするとともに,
加法及び減法の計算をしたり,形を構成したり,身の回りにある量の大きさを比べたり,簡単な絵や図などに表したりすることなどについての技能を身に付けるようにする。
ものの数に着目し,具体物や図などを用いて数の数え方や計算の仕方を考える力,
ものの形に着目して特徴を捉えたり,具体的な操作を通して形の構成について考えたりする力,
身の回りにあるものの特徴を量に着目して捉え,量の大きさの比べ方を考える力,
データの個数に着目して身の回りの事象の特徴を捉える力などを養う。
数量や図形に親しみ,算数で学んだことのよさや楽しさを感じながら学ぶ態度を養う。
第2学年 数の概念についての理解を深め,計算の意味と性質,基本的な図形の概念,量の概念,簡単な表とグラフなどについて理解し,数量や図形についての感覚を豊かにするとともに,
加法,減法及び乗法の計算をしたり,図形を構成したり,長さやかさなどを測定したり,表やグラフに表したりすることなどについての技能を身に付けるようにする。
数とその表現や数量の関係に着目し,必要に応じて具体物や図などを用いて数の表し方や計算の仕方などを考察する力,
平面図形の特徴を図形を構成する要素に着目して捉えたり,身の回りの事象を図形の性質から考察したりする力,
身の回りにあるものの特徴を量に着目して捉え,量の単位を用いて的確に表現する力,
身の回りの事象をデータの特徴に着目して捉え,簡潔に表現したり考察したりする力などを養う。
数量や図形に進んで関わり,数学的に表現・処理したことを振り返り,数理的な処理のよさに気付き生活や学習に活用しようとする態度を養う。
第3学年 数の表し方,整数の計算の意味と性質,小数及び分数の意味と表し方,基本的な図形の概念,量の概念,棒グラフなどについて理解し,数量や図形についての感覚を豊かにするとともに,
整数などの計算をしたり,図形を構成したり,長さや重さなどを測定したり,表やグラフに表したりすることなどについての技能を身に付けるようにする。
数とその表現や数量の関係に着目し,必要に応じて具体物や図などを用いて数の表し方や計算の仕方などを考察する力,
平面図形の特徴を図形を構成する要素に着目して捉えたり,身の回りの事象を図形の性質から考察したりする力,
身の回りにあるものの特徴を量に着目して捉え,量の単位を用いて的確に表現する力,
身の回りの事象をデータの特徴に着目して捉え,簡潔に表現したり適切に判断したりする力などを養う。
数量や図形に進んで関わり,数学的に表現・処理したことを振り返り,数理的な処理のよさに気付き生活や学習に活用しようとする態度を養う。
第4学年 小数及び分数の意味と表し方,四則の関係,平面図形と立体図形,面積,角の大きさ,折れ線グラフなどについて理解するとともに,
整数,小数及び分数の計算をしたり,図形を構成したり,図形の面積や角の大きさを求めたり,表やグラフに表したりすることなどについての技能を身に付けるようにする。
数とその表現や数量の関係に着目し,目的に合った表現方法を用いて計算の仕方などを考察する力,
図形を構成する要素及びそれらの位置関係に着目し,図形の性質や図形の計量について考察する力,
伴って変わる二つの数量やそれらの関係に着目し,変化や対応の特徴を見いだして,二つの数量の関係を表や式を用いて考察する力,
目的に応じてデータを収集し,データの特徴や傾向に着目して表やグラフに的確に表現し,それらを用いて問題解決したり,解決の過程や結果を多面的に捉え考察したりする力などを養う。
数学的に表現・処理したことを振り返り,多面的に捉え検討してよりよいものを求めて粘り強く考える態度,数学のよさに気付き学習したことを生活や学習に活用しようとする態度を養う。
第5学年 整数の性質,分数の意味,小数と分数の計算の意味,面積の公式,図形の意味と性質,図形の体積,速さ,割合,帯グラフなどについて理解するとともに,
小数や分数の計算をしたり,図形の性質を調べたり,図形の面積や体積を求めたり,表やグラフに表したりすることなどについての技能を身に付けるようにする。
数とその表現や計算の意味に着目し,目的に合った表現方法を用いて数の性質や計算の仕方などを考察する力,
図形を構成する要素や図形間の関係などに着目し,図形の性質や図形の計量について考察する力,
伴って変わる二つの数量やそれらの関係に着目し,変化や対応の特徴を見いだして,二つの数量の関係を表や式を用いて考察する力,
目的に応じてデータを収集し,データの特徴や傾向に着目して表やグラフに的確に表現し,それらを用いて問題解決したり,解決の過程や結果を多面的に捉え考察したりする力などを養う。
数学的に表現・処理したことを振り返り,多面的に捉え検討してよりよいものを求めて粘り強く考える態度,数学のよさに気付き学習したことを生活や学習に活用しようとする態度を養う。
第6学年 分数の計算の意味,文字を用いた式,図形の意味,図形の体積,比例,度数分布を表す表などについて理解するとともに,
分数の計算をしたり,図形を構成したり,図形の面積や体積を求めたり,表やグラフに表したりすることなどについての技能を身に付けるようにする。
数とその表現や計算の意味に着目し,発展的に考察して問題を見いだすとともに,目的に応じて多様な表現方法を用いながら数の表し方や計算の仕方などを考察する力,
図形を構成する要素や図形間の関係などに着目し,図形の性質や図形の計量について考察する力,
伴って変わる二つの数量やそれらの関係に着目し,変化や対応の特徴を見いだして,二つの数量の関係を表や式,グラフを用いて考察する力,
身の回りの事象から設定した問題について,目的に応じてデータを収集し,データの特徴や傾向に着目して適切な手法を選択して分析を行い,それらを用いて問題解決したり,解決の過程や結果を批判的に考察したりする力などを養う。
数学的に表現・処理したことを振り返り,多面的に捉え検討してよりよいものを求めて粘り強く考える態度,数学のよさに気付き学習したことを生活や学習に活用しようとする態度を養う。
中学校 知識・技能 思考力・判断力・表現力等 学びに向かう力・人間性等
第1学年 正の数と負の数,文字を用いた式と一元一次方程式,平面図形と空間図形,比例と反比例,データの分布と確率などについての基礎的な概念や原理・法則などを理解するとともに,
事象を数理的に捉えたり,数学的に解釈したり,数学的に表現・処理したりする技能を身に付けるようにする。
数の範囲を拡張し,数の性質や計算について考察したり,文字を用いて数量の関係や法則などを考察したりする力,
図形の構成要素や構成の仕方に着目し,図形の性質や関係を直観的に捉え論理的に考察する力,
数量の変化や対応に着目して関数関係を見いだし,その特徴を表,式,グラフなどで考察する力,
データの分布に着目し,その傾向を読み取り批判的に考察して判断したり,不確定な事象の起こりやすさについて考察したりする力を養う。
数学的活動の楽しさや数学のよさに気付いて粘り強く考え,数学を生活や学習に生かそうとする態度,問題解決の過程を振り返って検討しようとする態度,多面的に捉え考えようとする態度を養う。
第2学年 文字を用いた式と連立二元一次方程式,平面図形と数学的な推論,一次関数,データの分布と確率などについての基礎的な概念や原理・法則などを理解するとともに,
事象を数学化したり,数学的に解釈したり,数学的に表現・処理したりする技能を身に付けるようにする。
文字を用いて数量の関係や法則などを考察する力,
数学的な推論の過程に着目し,図形の性質や関係を論理的に考察し表現する力,
関数関係に着目し,その特徴を表,式,グラフを相互に関連付けて考察する力,
複数の集団のデータの分布に着目し,その傾向を比較して読み取り批判的に考察して判断したり,不確定な事象の起こりやすさについて考察したりする力を養う。
数学的活動の楽しさや数学のよさを実感して粘り強く考え,数学を生活や学習に生かそうとする態度,問題解決の過程を振り返って評価・改善しようとする態度,多様な考えを認め,よりよく問題解決しようとする態度を養う。
第3学年 数の平方根,多項式と二次方程式,図形の相似,円周角と中心角の関係,三平方の定理,関数y=ax2,標本調査などについての基礎的な概念や原理・法則などを理解するとともに,
事象を数学化したり,数学的に解釈したり,数学的に表現・処理したりする技能を身に付けるようにする。
数の範囲に着目し,数の性質や計算について考察したり,文字を用いて数量の関係や法則などを考察したりする力,
図形の構成要素の関係に着目し,図形の性質や計量について論理的に考察し表現する力,
関数関係に着目し,その特徴を表,式,グラフを相互に関連付けて考察する力,
標本と母集団の関係に着目し,母集団の傾向を推定し判断したり,調査の方法や結果を批判的に考察したりする力を養う。
数学的活動の楽しさや数学のよさを実感して粘り強く考え,数学を生活や学習に生かそうとする態度,問題解決の過程を振り返って評価・改善しようとする態度,多様な考えを認め,よりよく問題解決しようとする態度を養う。
高等学校 知識・技能 思考力・判断力・表現力等 学びに向かう力・人間性等
数学的な見方・考え方を働かせ,数学的活動を通して,数学的に考える資質・能力を次のとおり育成することを目指す。※数学I・II・III共通
科目
数学I
数と式,図形と計量,二次関数及びデータの分析についての基本的な概念や原理・法則を体系的に理解するとともに,
事象を数学化したり,数学的に解釈したり,数学的に表現・処理したりする技能を身に付けるようにする。
命題の条件や結論に着目し,数や式を多面的にみたり目的に応じて適切に変形したりする力,
図形の構成要素間の関係に着目し,図形の性質や計量について論理的に考察し表現する力,
関数関係に着目し,事象を的確に表現してその特徴を表,式,グラフを相互に関連付けて考察する力,
社会の事象などから設定した問題について,データの散らばりや変量間の関係などに着目し,適切な手法を選択して分析を行い,問題を解決したり,解決の過程や結果を批判的に考察し判断したりする力を養う。
数学のよさを認識し数学を活用しようとする態度,粘り強く考え数学的論拠に基づいて判断しようとする態度,問題解決の過程を振り返って考察を深めたり,評価・改善したりしようとする態度や創造性の基礎を養う。
科目
数学II
いろいろな式,図形と方程式,指数関数・対数関数,三角関数及び微分・積分の考えについての基本的な概念や原理・法則を体系的に理解するとともに,
事象を数学化したり,数学的に解釈したり,数学的に表現・処理したりする技能を身に付けるようにする。
数の範囲や式の性質に着目し,等式や不等式が成り立つことなどについて論理的に考察する力,
座標平面上の図形について構成要素間の関係に着目し,方程式を用いて図形を簡潔・明瞭・的確に表現したり,図形の性質を論理的に考察したりする力,
関数関係に着目し,事象を的確に表現してその特徴を数学的に考察する力,
関数の局所的な変化に着目し,事象を数学的に考察したり,問題解決の過程や結果を振り返って統合的・発展的に考察したりする力を養う。
数学のよさを認識し数学を活用しようとする態度,粘り強く柔軟に考え数学的論拠に基づいて判断しようとする態度,問題解決の過程を振り返って考察を深めたり,評価・改善したりしようとする態度や創造性の基礎を養う。
科目
数学III
極限,微分法及び積分法についての概念や原理・法則を体系的に理解するとともに,
事象を数学化したり,数学的に解釈したり,数学的に表現・処理したりする技能を身に付けるようにする。
数列や関数の値の変化に着目し,極限について考察したり,関数関係をより深く捉えて事象を的確に表現し,数学的に考察したりする力,
いろいろな関数の局所的な性質や大域的な性質に着目し,事象を数学的に考察したり,問題解決の過程や結果を振り返って統合的・発展的に考察したりする力を養う。
数学のよさを認識し積極的に数学を活用しようとする態度,粘り強く柔軟に考え数学的論拠に基づいて判断しようとする態度,問題解決の過程を振り返って考察を深めたり,評価・改善したりしようとする態度や創造性の基礎を養う。

※ 出典:文部科学省「高等学校学習指導要領 第2章各学科に共通する各教科 第4節数学 第1款目標」平成30年3月[ONLINE]http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/03/29/1384661_6_1.pdf(参照2018/04/12)
[ONLINE]http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/07/11/1384661_6_1_2.pdf(cf:2018-12-09)

※ 出典:文部科学省「中学校学習指導要領 第2章各教科 第3節数学」平成29年3月[ONLINE]http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/03/29/1384661_5_2.pdf(参照2018/04/12)
[ONLINE]http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/05/07/1384661_5_4.pdf(cf:2018-12-09)

※ 出典:文部科学省「小学校学習指導要領 第2章各教科 第3節 算数」平成29年3月[ONLINE]http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/03/29/1384661_4_2.pdf(参照2018/04/12)
[ONLINE]http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/09/05/1384661_4_3_2.pdf(cf:2018-12-09)