2次関数のグラフの形 向き、開き具合
2次関数 \(y = ax^2 + bx + c\) のグラフの形は、放物線です。
グラフの形や開き具合は、\(x^{2}\) の係数で決まります。
\(x^{2}\) の係数は、\(a\) です。その値の正・負の符号と絶対値によって、グラフの形や開き具合は変わってきます。
グラフの決定要因は以下の通りです。
\(a\) の符号(向き・凸の方向)

\(y=ax^2\) のグラフについて、
軸は、\(y\) 軸 (\(x-0\))
頂点は原点 \((0,0)\)
\(a>0\) 下に凸
\(a<0\) 上に凸
- \(a > 0\) のとき:下に凸の形(U字型) 下図:青色系のグラフ
- \(a < 0\) のとき:上に凸の形(逆U字型) 下図:緑色系のグラフ
\(a\) の絶対値(開き具合)
\(y=x^2,y=-x^2\) のグラフを赤色で示しています。係数は、それぞれ \(1,-1\) です。
- \(\vert{}a\vert{}\) が大きいほど、グラフの開き具合は狭く(細く)なる
- \(\vert{}a\vert{}\) が小さいほど、グラフの開き具合は広く(太く)なる
なお、グラフの「位置(頂点や軸の場所)」は、\(x\) の係数や定数項(\(y = ax^2 + bx + c\) の \(b\) や \(c\))によって決まります。
このことについては、次章で説明します。

定義域での制限
また、定義域(\(x\) の範囲)変数の範囲(制限)によって、グラフの「見える部分」の形が変わります。
- 範囲がない場合:左右に無限に伸びる放物線
- 範囲がある場合:放物線の一部(線分や孤)
定義域で、全体の見た目の印象が変わります。
特に、放物線の頂点を含まない定義域の場合は、一見して放物線と判断することが難しい場合があります。
2次関数のグラフ \(y=a(x-p)^2+q\) 標準形のグラフ
\(y=a(x-p)^2\) のグラフ \(y=ax^2\) のグラフを \(x\) 軸の方向へ平行移動

軸は直線 \(x=p\)
頂点は点 \((p,0)\)
\(p>0\) \(x\) 軸正の方向へ平行移動
\(p<0\) \(x\) 軸負の方向へ平行移動
\(y=ax^2+q\) のグラフ \(y=ax^2\) のグラフを \(y\) 軸の方向へ平行移動

軸は、\(y\) 軸 (\(x-0\))
頂点は点 \((0,q)\)
\(q>0\) \(y\) 軸正の方向へ平行移動
\(q<0\) \(y\) 軸負の方向へ平行移動
\(y=a(x-p)^2+q\) 標準形のグラフ

\(y=a(x-p)^2+q\) のグラフは、
\(y=ax^2\) のグラフを、
\(x\) 軸方向に \(p\) 、
\(y\) 軸方向に \(q\)
だけ平行移動したものである。
軸は直線 \(x=p\)
頂点は点 \((p,q)\)
2次関数のグラフ \(y=ax^2+bx+c\) 一般形のグラフ
\(y=ax^2+bx+c\) の右辺を \(y=a(x-p)^2+q\) の形に変形することを平方完成といいます。
この形に変形できれば、\(y=ax^2+bx+c\) のグラフは、\(y=ax^2\) のグラフを平行移動すればよいです。
\[\begin{align}y&=ax^2+bx+c\\
&=a \left( x^2 + \dfrac{b}{a} x \right) + c \\
&=a \left\{ \left( x^2 + \dfrac{b}{a} x +\left( \dfrac{b}{2a} \right)^2 \right) – \left( \dfrac{b}{2a} \right)^2 \right\}+c\\
&=a \left\{ \left( x+\dfrac{b}{2a} \right)^2-\dfrac{b^2}{4a^2} \right\}+c\\
&=a \left( x+\dfrac{b}{2a} \right)^2-\dfrac{b^2}{4a}+c\\
&=a \left( x+\dfrac{b}{2a} \right)^2-\dfrac{b^2-4ac}{4a}\\
\end{align}\]
\(y=ax^2+bx+c\) のグラフ
軸は直線 \(x=-\dfrac{b}{2a}\) 、頂点は点 \(\left(-\dfrac{b}{2a},-\dfrac{b^2-4ac}{4a}\right)\)
例題
\(y=2x^2+12x+16\) の右辺を平方完成します。
\[\begin{align}y&=2x^2+12x+16\\
&=2 \left( x^2 + \dfrac{12}{2} x \right) + 16 \\
&=2 \left\{ \left( x^2 + 6 x + 3^2 \right) – 3^2 \right\}+16\\
&=2 \left\{ ( x+ 3 )^2 – 9 \right\}+16\\
&=2 ( x+3 )^2- 18 +16\\
&=2( x+3 )^2- 2\\
\end{align}\]
\(y=2x^2+12x+16\) のグラフ
軸は、直線 \(x=-3\) 、頂点は点 \((-3,-2)\)
