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小学校「音楽科の目標」解説を縦横に読む

平成29年告示の小学校学習指導要領音楽科の目標は,どのようなものでしょうか。
小学校音楽科では,「表現及び鑑賞の活動を通して,音楽的な見方・考え方を働かせ,生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質・能力」の育成を目指します。
「音楽に対する感性を働かせ,音や音楽を,音楽を形づくっている要素とその働きの視点で捉え,自己のイメージや感情,生活や文化などと関連付ける」音楽的な見方・考え方を働かせ,
児童が音や音楽との関わりを自ら築き,生活を豊かにしていくことを目指します。

掲載の趣旨

平成29年告示の学習指導要領では,資質・能力や内容などの全体像を分かりやすく見渡せるよう,枠組みが大きく見直され「学びの地図」として整理されました。
その趣旨に添い,本稿では,解説本文を次のように編集しています。
・ 目標解説の内容が捉えやすいように原文を装飾
・ 他教科等・他学校種の目標や解説が比較しやすように編集
具体的には,本文は原文通りで,次のように編集しています。
・ 各教科等の目標の解説を共通した章立てで構成
・ 学校種間の対応する内容についてリンクで移動 など
掲載の趣旨の詳細は,下のボタンより参照できます。

「掲載の趣旨」の詳細

なお,本稿は,「文部科学省ウェブサイト利用規約」(2018年3月1日に利用)に基づいて,原本を加工し作成しています。
小学校・中学校各教科等の目標の解説 「小・中学校「教科等の目標解説を縦横に読む」シリーズ」は,下のボタンより閲覧できます。

小・中学校各教科等の目標解説






小学校 音楽科の目標

1 教科の目標

(1)目標

教科の目標は次のとおりである。

音楽科の目標

表現及び鑑賞の活動を通して,音楽的な見方・考え方を働かせ,生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 曲想と音楽の構造などとの関わりについて理解するとともに,表したい音楽表現をするために必要な技能を身に付けるようにする。
(2) 音楽表現を工夫することや,音楽を味わって聴くことができるようにする。
(3) 音楽活動の楽しさを体験することを通して,音楽を愛好する心情と音楽に対する感性を育むとともに,音楽に親しむ態度を養い,豊かな情操を培う。

※ 平成10及び20年小学校学習指導要領「音楽」目標
「表現及び鑑賞の活動を通して,音楽を愛好する心情と音楽に対する感性を育てるとともに,音楽活動の基礎的な能力を培い,豊かな情操を養う。」
※ 平成元年小学校学習指導要領「音楽」目標
「表現及び鑑賞の活動を通して,音楽性の基礎を培うとともに,音楽を愛好する心情と音楽に対する感性を育て,豊かな情操を養う。」

中学校音楽科「目標」

(2)目標の構成

この目標は,小学校教育における音楽科が担うべき役割とその目指すところを示したものである。
従前は,教科の目標を総括目標として一文で示していたが,今回の改訂では,
生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質・能力を育成することを目指し,
その上で,育成を目指す資質・能力として,
(1) に「知識及び技能」の習得
(2) に「思考力,判断力,表現力等」の育成
(3) に「学びに向かう力,人間性等」の涵(かん)養
に関する目標を示す構成としている。
また,このような資質・能力を育成するためには,音楽的な見方・考え方を働かせることが必要であることを示している。

2 柱書

(1)学び方

冒頭に示した表現及び鑑賞の活動を通してとは,
児童が音楽的な見方・考え方を働かせ,生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質・能力を育成するためには多様な音楽活動を幅広く体験することが大切であることを示したものである。
児童の多様な音楽活動とは,
・ 歌を歌ったり,楽器を演奏したり,
・ 音楽をつくったり,
・ 音楽を聴いたり
することなどである。
学習指導要領では,このうち歌唱,器楽,音楽づくりを表現」領域としてまとめ,「表現」と「鑑賞」の2領域で構成している。
しかしながら,これらの活動はそれぞれが個々に行われるだけではなく,相互に関わり合っていることもある。
活動を通してとしているのは,従前同様,多様な音楽活動を通して学習が行われることを前提としているからである。
我が国や諸外国の様々な音楽を教材として扱い,児童一人一人の個性や興味・関心を生かした楽しい音楽活動を展開していくことの重要性を述べたものである。
特に音楽科の学習が,児童の音楽活動と離れた個別の知識の習得や,技能の機械的な訓練にならないようにすることが大切である。

中学校音楽科「学び方」

(2)見方・考え方

音楽的な見方・考え方とは,
「音楽に対する感性を働かせ,音や音楽を,音楽を形づくっている要素とその働きの視点で捉え,自己のイメージや感情,生活や文化などと関連付けること」
であると考えられる。

① 音楽に対する感性

音楽に対する感性」とは,音楽的な刺激に対する反応,すなわち,音楽的感受性と捉えることができる。
また,音や音楽の美しさなどを感じ取るときの心の働きを意味している。
児童が,音楽を形づくっている要素を聴き取り,それらの働きが生み出すよさや面白さ,美しさを感じ取ることを支えとして,自ら音や音楽を捉えていくとき,児童の音楽に対する感性が働く
音楽に対する感性を働かせることによって,音楽科の学習が成立し,その学習を積み重ねていくことによって音楽に対する感性が一層育まれていく

② 形づくっている要素とその働きの視点

音や音楽を,音楽を形づくっている要素とその働きの視点で捉え」とは,音や音楽を捉える視点を示している。

音や音楽は,鳴り響く音や音楽を対象として,音楽がどのように形づくられているか,また音楽をどのように感じ取るかを明らかにしていく過程において捉えることができる
音楽科の学習では,このように音や音楽を捉えることが必要である。その支えとなるのが,音色,リズム,速度,反復,呼びかけとこたえなどの音楽を形づくっている要素を聴き取ることとそれらの働きが生み出すよさや面白さ,美しさを感じ取ることである。

一方,音や音楽は,「自己のイメージや感情」,「生活や文化」などとの関わりにおいて,意味あるものとして存在している。
したがって,音や音楽とそれらによって喚起される自己のイメージや感情との関わり,音や音楽と人々の生活や文化などの音楽の背景との関わりについて考えることによって,表現領域では,思いや意図をもって歌ったり楽器を演奏したり音楽をつくったりする学習が,鑑賞領域では,曲や演奏のよさなどを見いだし曲全体を味わって聴く学習が,一層充実するのである。

このように,音楽的な見方・考え方は,音楽科の特質に応じた,物事を捉える視点や考え方であり,音楽科を学ぶ本質的な意義の中核をなすものである。
児童が自ら,音楽に対する感性を働かせ,音や音楽を,音楽を形づくっている要素とその働きの視点で捉え捉えたことと自己のイメージや感情,捉えたことと生活や文化などとを関連付けて考えているとき,音楽的な見方・考え方が働いている

音楽的な見方・考え方を働かせて学習をすることによって,児童の発達の段階に応じた,「知識及び技能」の習得,「思考力,判断力,表現力等」の育成,「学びに向かう力,人間性等」の涵(かん)養が実現していく。このことによって,生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質・能力は育成されるのである。
なお,音楽的な見方・考え方は,音楽的な見方・考え方を働かせた音楽科の学習を積み重ねることによって広がったり深まったりするなどし,その後の人生においても生きて働くものとなる。

※ 【英訳(仮訳)】小学校学習指導要領では,「各教科等の特質に応じた物事を捉える視点や考え方(以下「見方・考え方」という。)」を「discipline-based epistemological approaches, hereinafter referred to as “Approaches”」と訳す。見方・考え方を“Approaches”で代表している。このことを考え合わせると見方・考え方の意味がより一層捉えやすくなる。すなわち,見方・考え方は,物事を認識するときの入り方,近づき方,せまり方と言い換えることができる。
引用:文部科学省「平成29年改訂小学校学習指導要領英訳版(仮訳)」[ONLINE]https://www.mext.go.jp/content/20200227-mxt_kyoiku02-100002604_1.pdf(cf:2020.05.26)

中学校音楽科「見方・考え方」

(3)資質・能力

生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質・能力は,(1),(2) 及び(3) に示している。
ここでは,音楽科の学習を通して育成を目指す資質・能力を,生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質・能力と示すことによって,児童が教科としての音楽を学ぶ意味を明確にしている。
児童の生活や,児童が生活を営む社会の中には,様々な音や音楽が存在し,人々の生活に影響を与えている。
したがって,生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質・能力を育成することによって,児童がそれらの音や音楽との関わりを自ら築き,生活を豊かにしていくことは,音楽科の大切な役割の一つである。

生活や社会における音や音楽との関わり方には,
・ 歌うこと,
・ 楽器を演奏すること,
・ 音楽をつくること,
・ 音楽を聴くこと
など様々な形がある。
そのいずれもが,
・ 児童が音や音楽に目を向け,その働きについて気付くことを促すとともに,
・ 音楽文化を継承,発展,創造していこうとする態度の育成の素地
となるものである。

音楽科では,この目標を実現することによって
・ 生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わることのできる人を育てること,
・ そのことによって心豊かな生活を営むことのできる人を育てること,
・ ひいては,心豊かな生活を営むことのできる社会の実現に寄与すること
を目指している。

生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質・能力を育成するためには,生活や社会の中の音や音楽の働きの視点から,児童が学んでいること,学んだことを自覚できるようにしていくことが大切である。
そのためには,児童が,思いや意図をもって表現したり,音楽を味わって聴いたりする過程において
・ 理解したり考えたりしたこと,
・ 音楽を豊かに表現したこと,
・ 友達と音や音楽及び言葉によるコミュニケーションを図って交流し共有したり共感したりしたこと
などが,自分の生活や自分たちを取り巻く社会とどのように関わり,また,どのような意味があるのかについて意識できるようにすることが大切である。

中学校音楽科「資質・能力」

3 三つの柱

(1)知識及び技能

(1)知識及び技能

曲想と音楽の構造などとの関わりについて理解するとともに,表したい音楽表現をするために必要な技能を身に付けるようにする。

① 知識の習得に関する目標と技能の習得に関する目標

(1) は,「知識及び技能」の習得に関する目標を示したものである。
・ 曲想と音楽の構造などとの関わりについて理解することが知識の習得に関する目標
・ 表したい音楽表現をするために必要な技能を身に付けることが技能の習得に関する目標である。
知識の習得に関する目標は,表現領域及び鑑賞領域に共通するものであり,
技能の習得に関する目標は,表現領域のみに該当するものである。

② 音楽科における知識

音楽科における「知識」とは,
児童が音楽を形づくっている要素などの働きについて理解し,表現や鑑賞などに生かすことができるような知識である。
このような知識は,表現や鑑賞の活動を通して,実感を伴いながら理解されるようにしなければならない。
したがって,ここで言う「知識」とは,
・ 曲名や,音符,休符,記号や用語の名称などの知識のみを指すものではない。
・ 児童一人一人が,体を動かす活動などを含むような学習過程において,音楽に対する感性などを働かせて感じ取り,理解したものであり,
・ 個々の感じ方や考え方等に応じて習得されたり,
・ 新たな学習過程を通して更新されたりしていくもの
である。

そのようなことを踏まえ,今回の改訂では,
理解させるべき知識として,曲想と音楽の構造などとの関わりと示している。
・ 曲想とは,その音楽に固有の雰囲気や表情,味わいのことであり,
・ 音楽の構造とは,音楽を形づくっている要素の表れ方や,音楽を特徴付けている要素と音楽の仕組みとの関わり合いである。
曲想と音楽の構造などとの関わりについて理解するとは,
表現や鑑賞の活動を通して,対象となる音楽に固有の雰囲気や表情などを感じ取りながら,
「音楽から喚起される自己のイメージや感情」と「音楽を形づくっている要素の表れ方や,音楽を特徴付けている要素と音楽の仕組みとの関わり合い」などとの関係を捉え,理解することである。
なお,音楽の構造などの「など」には,歌唱分野における「歌詞の内容」も含まれている。

③ 音楽科における技能

音楽科における「技能」とは,歌を歌う技能,楽器を演奏する技能,音楽をつくる技能である。
表現領域の歌唱,器楽,音楽づくりの活動においては,複数の技能を位置付けている。
例えば,歌唱では,
・ 聴唱や視唱などの技能,
・ 自然で無理のない歌い方で歌う技能,
・ 声を合わせて歌う技能
を示しているが,これらの技能は表したい音楽表現,すなわち思いや意図に合った表現などをするために必要となるものとして位置付けている。
そのことによって,音楽科における技能は,「思考力,判断力,表現力等」の育成と関わらせて,習得できるようにすべき内容であることを明確にしている。

中学校音楽科「知識及び技能」

(2)思考力,判断力,表現力等

(2)思考力,判断力,表現力等

音楽表現を工夫することや,音楽を味わって聴くことができるようにする。

(2) は,「思考力,判断力,表現力等」の育成に関する目標を示したものである。
音楽表現を工夫すること表現領域音楽を味わって聴くこと鑑賞領域に関する目標である。

① 音楽表現を工夫する

音楽表現を工夫するとは,
歌唱や器楽の学習においては,曲の特徴にふさわしい音楽表現を試しながら考えたり
音楽づくりの学習においては,実際に音を出しながら音楽の全体のまとまりなどを考えたりして,どのように表現するかについて思いや意図をもつことである。

② 音楽を味わって聴く

音楽を味わって聴くとは,
音楽によって喚起された自己のイメージや感情を,曲想と音楽の構造との関わりなどと関連させて捉え直し,自分にとっての音楽のよさや面白さなどを見いだし,曲全体を聴き深めていることである。
音楽表現を工夫したり,音楽を聴いて自分にとっての音楽のよさなどを見いだしたりするためには,音楽を形づくっている要素を聴き取り,それらの働きが生み出すよさや面白さ,美しさを感じ取りながら,聴き取ったことと感じ取ったこととの関わりについて考えることが必要である。
その過程においては,音や音楽及び言葉によるコミュニケーションを図り,音楽科の特質に応じた言語活動を適切に位置付けられるよう指導を工夫することが大切である。

中学校音楽科「思考力,判断力,表現力等」

(3)学びに向かう力,人間性等

(3)学びに向かう力,人間性等

音楽活動の楽しさを体験することを通して,音楽を愛好する心情と音楽に対する感性を育むとともに,音楽に親しむ態度を養い,豊かな情操を培う。

(3) は,「学びに向かう力,人間性等」の涵(かん)養に関する目標を示したものである。

① 音楽活動の楽しさを体験する

音楽活動の楽しさを体験するとは,
主体的,創造的に表現や鑑賞の活動に取り組む楽しさを実感することである。

児童が体験する音楽活動の楽しさは,表現及び鑑賞の活動において,
・ 友達と気持ちを合わせて音楽表現をしたり,
・ いろいろな感じ方や考え方等に接したり,
・ 表したい思いや意図をもって歌うこと,楽器を演奏すること,音楽をつくることができたり,
・ 音楽を味わって聴くことができたり
したときに,一層豊かになる。

② 音楽を愛好する心情を育む

音楽を愛好する心情を育むとは,
文字どおり児童が心から音楽を愛好することができるようにするとともに,生活の中に音楽を生かそうとする態度を,音楽科の学習活動を通して育むということである。
このような音楽活動を進めるに当たって何よりも大切なことは,児童が楽しく音楽に関わり,音楽を学習する喜びを得るようにすることであり,音楽に感動するような体験を積み重ねることである。

③ 音楽に対する感性

音楽に対する感性とは,
音楽的な刺激に対する反応,すなわち,音楽的感受性と捉えることができる。
この音楽的感受性とは,音楽の様々な特性に対する感受性を意味している。
具体的には,
・ リズム感,
・ 旋律感,
・ 和音感,
・ 強弱感,
・ 速度感,
・ 音色感
などであり,表現及び鑑賞の活動の根底に関わるものである。

児童が音や音楽の美しさを感じ取るとき,そこには音楽的感受性が働いている
つまり,音楽に対する感性は,音や音楽の美しさなどを感じ取るときの心の働きでもある。
したがって,音楽に対する感性を育むとは,
児童が音楽的感受性を身に付けるとともに,音や音楽の美しさなどを感じ取ることができるようにすることであると言える。

音楽に対する感性は,美しいものや崇高なものに感動する心を育てるのに欠かせないものである。
そして,多様な美しさをもった様々な音や音楽を尊重する心にもつながるものである。
このように,音楽に対する感性は,豊かな心を育む基盤となる。

④ 音楽に親しむ態度

音楽に親しむ態度とは,
我が国や諸外国の様々な音楽,及び様々な音楽活動に関心をもち,積極的に関わっていこうとする態度である。さらに,学校内外の様々な音楽や音楽活動に主体的に関わっていく態度も含むものである。

このように,音楽に親しむ態度は,音楽科における学びに向かう力の要となるものである。
したがって,音楽に親しむ態度を養うことは,生涯にわたって音楽に親しみ,音楽文化を継承,発展,創造していこうとするための基本的な力を養うことでもある。

⑤ 豊かな情操を培う

豊かな情操を培うとは,
一人一人の豊かな心を育てるという重要な意味をもっている。
情操とは,
美しいものや優れたものに接して感動する,情感豊かな心をいい,情緒などに比べて更に複雑な感情を指すものとされている。
音楽によって培われる情操は,直接的には美的情操が最も深く関わっている
美的情操とは,
例えば,音楽を聴いてこれを美しいと感じ,更に美しさを求めようとする柔らかな感性によって育てられる豊かな心のことである。
このような美しさを受容し求める心は,美だけに限らず,より善なるものや崇高なるものに対する心,すなわち,他の価値に対しても通じるものである。
したがって,音楽科では美的情操を培うことを中心にはするものの,「学びに向かう力,人間性等」の涵(かん)養を目指すことを踏まえ,ここでは,豊かな情操を培うことを示している。

中学校音楽科「学びに向かう力,人間性等」


出典:文部科学省「小学校学習指導要領解説音楽編 第2章 音楽科の目標及び内容 第1節 音楽科の目標」平成29年6月[ONLINE]http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2017/10/13/1387017_7.pdf(参照2018/03/15)を加工して作成
平成29年7月版[ONLINE]http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/05/07/1387017_7_1.pdf(cf:2018-12-12) 確認済み








資料

音楽科,芸術科(音楽)において育成を目指す資質・能力の整理

知識・技能 思考力・判断力・表現力等 学びに向かう力・人間性等
高等学校

芸術

音楽
・曲想と音楽の構造や文化的・歴史的背景との関わり及び表現方法,音楽様式,伝承方法の多様性などの音楽文化について理解することや,音楽を形づくっている要素及び音楽に関する用語や記号などについて,音楽表現上の働きと関わらせて理解すること
など
・個性を生かした音楽表現を創意工夫したり,表現意図を音楽で表現したりするための技能を身に付けること
など
・感性を働かせ,音楽を形づくっている要素を知覚し,それらの働きを感受しながら,知識や技能を得たり活用したりして音楽表現を創意工夫し,楽曲の背景などと関わらせながら表現意図を創造すること
など
・感性を働かせ,音楽を形づくっている要素を知覚し,それらの働きを感受しながら,知識を得たり活用したりして音楽を自分なりに解釈したり,音楽と生活及び社会などとの関連から音楽を捉えたり,自分や社会にとっての価値を考えたりし,よさや美しさを味わい,音楽の意味や価値を創造すること
など
 ・音や音楽のよさや美しさなどの質的な世界を価値あるものとして感じ取る感性
・協働して音楽活動する喜びの自覚
・芸術としての音楽の学習に主体的に取り組む態度
・生涯にわたり音楽を愛好する心情
・よりよい音環境を求める態度
・音楽によって生活や社会を明るく豊かなものにする態度
・我が国及び諸外国の音楽文化を尊重する態度
・美しいものや優れたものに接して感動する,情感豊かな心としての情操
など
高等学校

音楽
・音楽に関する専門的な知識及び音楽表現の技能
など
・感性を働かせ,音楽を分析的かつ総体的に捉え,根拠をもって解釈し,明確な表現意図をもったり,音楽作品や演奏などについて批評する能力を高めたりして,音楽の社会的・文化的な意味や価値から芸術文化の発展について考え,創造すること
など
・音や音楽のよさや美しさなどの質的な世界を価値あるものとして感じ取る感性
・音楽の専門的な学習に主体的に取り組む態度
・音楽文化の発展と創造に寄与する態度
・美しいものや優れたものに接して感動する,情感豊かな心としての情操
など
中学校

音楽
・曲想と音楽の構造や背景との関わり及び音楽の多様性などの音楽文化について理解することや,音楽を形づくっている要素及びそれらに関わる用語や記号などについて,音楽における働きと関わらせて理解すること
など
・自分なりに音楽表現を創意工夫したり,思いや意図を音楽で表現したりするための技能を身に付けること
など
・音楽に対する感性を働かせ,音楽を形づくっている要素や要素同士の関連を知覚し,それらの働きが生み出す特質や雰囲気を感受しながら,知識や技能を得たり活用したりして,音楽表現を創意工夫し,どのように表すかについて思いや意図を生み出すこと
など
・音楽に対する感性を働かせ,音楽を形づくっている要素や要素同士の関連を知覚し,それらの働きが生み出す特質や雰囲気を感受しながら,知識を得たり活用したりして,音楽を自分なりに解釈したり,音楽と人々の暮らしなどとの関連から音楽を捉えたり,自分にとっての価値を考えたりし,よさや美しさを味わい,音楽の意味や価値を生み出すこと
など
・音や音楽のよさや美しさなどの質的な世界を価値あるものとして感じ取る感性
・協働して音楽活動する喜びの自覚
・音楽の学習に主体的に取り組む態度
・音楽を愛好する心情
・音環境への関心
・音楽によって生活を明るく豊かなものにする態度
・我が国の音楽文化への愛着や,諸外国の様々な音楽に関わる態度
・美しいものや優れたものに接して感動する,情感豊かな心としての情操
など
小学校

音楽
・曲想と音楽の構造との関わりについての理解,音符,休符,記号や音楽に関わる用語の意味や働きについて音楽活動を通した理解
など
・自分で音楽表現をしたり友達と一緒に音楽表現をしたり,自分の思いや意図を音楽で表現したりするための技能
など
・音楽に対する感性を働かせ,音楽を形づくっている要素を聴き取り,それらの働きが生み出すよさや面白さなどを感じ取りながら,知識や技能を得たり活用したりして,音楽表現を工夫し,どのように表すかについて思いや意図を見いだす力
など
・音楽に対する感性を働かせ,音楽を形づくっている要素を聴き取り,それらの働きが生み出すよさや面白さなどの感じ取りながら,知識を得たり活用したりして,楽曲や演奏のよさなどを考え味わい,自分にとっての音楽のよさなどを見いだす力
など
・リズム感,旋律感など音楽の特性を感じ取る感性
・協働して音楽活動する喜びの実感
・音楽の学習に主体的に取り組む態度
・音楽を愛好する心情
・生活の中の様々な音や音楽への気付き
・音楽経験を生活に生かし,生活を明るく潤いのあるものにする態度
・我が国や諸外国の音楽に親しみ,それらを大切にする態度
・美しいものや優れたものに接して感動する,情感豊かな心としての情操
など

下線部は,表現及び鑑賞の活動の支えとなる指導内容
※出典:中央教育審議会「幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)別添資料(2/3)別添8-1 音楽科,芸術科(音楽)において育成を目指す資質・能力の整理」平成28年12月21日[ONLINE]http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2017/10/13/1387018_6.pdf(参照2018/04/03)






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